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斎藤 滋; Wan, T.*; 大久保 成彰; 大林 寛生; 渡辺 奈央; 大平 直也*; 木下 秀孝; 八巻 賢一*; 北 智士*; 吉元 秀光*; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011041_1 - 011041_6, 2021/03
原子力機構(JAEA)では、鉛ビスマス共晶合金(LBE)を核破砕中性子発生のターゲット並びに炉心冷却材として使用する、核変換用の加速器駆動システム(ADS)の研究をしている。中性子は、1.5GeVの陽子ビーム入射による核破砕反応によって生成される。ADS開発に重要な材料照射データを取得するため、J-PARCにLBE中性子生成ターゲットを備えた照射施設の建設を提案している。LBEターゲット実用化のためには多くの技術的な課題があり、JAEAでは様々な研究開発を行っている。腐食研究に関しては、OLLOCHIの調整運転と機能試験が開始された。LBE使用する上で重要な技術である酸素濃度制御技術の開発も行っている。大型LBEループ実験では、IMMORTALを使用して、定常および過渡状態の試験を行った。機器の分野では、LBEループシステムの重要な技術として、超音波流量計とフリーズシールバルブの開発を進めている。照射施設の設計に重要なLBE中の不純物挙動の研究も開始した。本論文では、JAEAにおけるLBE関連研究の現状と研究計画について報告する。
佐々 敏信; 斎藤 滋; 大林 寛生; 有吉 玄
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011051_1 - 011051_6, 2021/03
マイナーアクチノイド核変換のための加速器駆動システム(ADS)実現のため、JAEAはJ-PARCに陽子ビーム照射施設の建設を提案している。施設は鉛ビスマス液体合金(LBE)を安全に利用するための技術課題の解決のために計画されている。LBE冷却ADSの運転温度域を包含する陽子・中性子ビーム照射が可能な施設として250kWのLBE核破砕ターゲットを設置する。施設建設に不可欠な酸素濃度制御技術や遠隔操作によるターゲット保守技術、核破砕ターゲット設計などの研究開発が行われており、ターゲットモックアップや材料腐食試験のための大型LBE試験ループが整備されている。最新の250kW鉛ビスマス核破砕ターゲットの開発状況を報告する。
若井 栄一; 近藤 浩夫; 金村 卓治; 平川 康; 古川 智弘; 帆足 英二*; 深田 智*; 鈴木 晶大*; 八木 重郎*; 辻 義之*; et al.
Proceedings of Plasma Conference 2014 (PLASMA 2014) (CD-ROM), 2 Pages, 2014/11
IFMF/EVEDA(国際核融合材料照射施設の工学実証・工学設計活動)において、世界最大流量率(3000リットル/分)を持つリチウム試験ループを用い、幅100mmで厚さ25mmの自由表面を持つ高速(15m/s)リチウム流を、IFMIFの運転条件(250C、約10Pa)で安定なリチウム流の形成を示す実証試験に成功した。また、リチウム施設開発におけるリチウム純化、リチウム安全や遠隔操作技術を含む最近の工学実証においても、いくつかの優れた結果が得られるとともに、リチウム施設に関する工学設計を併せて評価した。これらの研究開発で得られた成果は、核融合炉材料の開発に重要なキーテクノロジーとなる核融合炉の照射環境を模擬する加速器駆動型中性子源の開発を大きく進展させるものである。
奥村 義和
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.194 - 198, 2014/10
核融合エネルギーの実現に向けた幅広いアプローチ協定のもとで、国際核融合中性子照射施設(IFMIF)の工学設計工学実証活動(EVEDA)が2007年から実施されている。工学実証における最大の課題が大電流線形加速器である。特に、空間電荷が問題となる低エネルギー側の、入射器(100keV/140mA/CW)、高周波四重極加速器(RFQ: 5MeV/125mA/CW)、そして超伝導リニアックの初段(9MeV/125mA/CW)については、実機の建設判断を下す前に工学実証を行う必要がある。そこで、入射器と超伝導リニアックはフランス原子力庁サクレー研究所(CEA Saclay)が、RFQはイタリアのINFN研究所が、そして高周波電源やビームダンプ等はスペインのシーマット研究所が、建屋や全体制御系は日本が中心となって分担し、青森県六ヶ所村に新設された国際核融合エネルギー研究センターにおいて実証試験を行うことになっている。既に、入射器は予備試験を終えてフランスから六ヶ所村に到着し据付がほぼ完了した。現状と今後の予定について報告する。
山内 通則*; 竹村 守雄*; 中村 博雄; Fischer, U.*; 井田 瑞穂*; 森 清治*; 佐藤 聡; 西谷 健夫; Simakov, S. P.*; 杉本 昌義
Fusion Science and Technology, 47(4), p.1008 - 1011, 2005/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)IFMIFリチウムループ中では、強力な中性子に照射されたターゲット背壁の放射化と腐食により大量の放射性腐食生成物が発生する。原研で開発された放射化計算コードACT-4, FENDLに基づく核融合炉用放射化断面積ライブラリー及び加速器用放射化断面積ライブラリーIEAF-2001を用いてその量を計算した。その結果、リチウム中の放射性腐食生成物は反応生成物Be-7に比べて非常に少ないことがわかったが、あいにくループの内壁に対する沈着挙動等リチウム中での腐食生成物の化学的特性データがほとんどない。そこで、1年間の運転によりリチウム中に発生した放射性腐食生成物の100%沈着を想定してリチウム配管周りの空間線量率を評価したところ、配管表面での作業のためには1年ほど冷却を待たないと許容線量率以下にならないことがわかった。したがって、保守作業のためには、放射性腐食生成物についても効率の良いリチウム浄化装置が必要である。
佐々 敏信; 梅野 誠*; 水林 博*; 森 恵次郎*; 二川 正敏; 斎藤 滋; 甲斐 哲也; 中井 公一*; 雑候 章*; 笠原 芳幸*; et al.
JAERI-Tech 2005-021, 114 Pages, 2005/03
日本原子力研究所では、加速器駆動核変換システム(ADS)にかかわる技術の研究開発を進めるため、大強度陽子加速器施設J-PARC計画の下で核変換実験施設の建設を検討している。核変換実験施設は、ADSの未臨界炉心に関する物理的特性の実験的研究を行う核変換物理実験施設と、ADSを設計するための材料データベース構築及び核破砕ターゲットの工学的特性の試験を行うADSターゲット試験施設から構成される。本報告は、ADSターゲット試験施設について、施設の目標,実用ADSと本実験施設との関連について述べ、台車搭載型核破砕ターゲットを採用した実験施設の検討結果についてまとめたものである。
杉本 昌義; 今井 剛; 奥村 義和; 中山 光一*; 鈴木 昌平*; 三枝 幹雄*
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1691 - 1695, 2002/12
被引用回数:2 パーセンタイル:16.96(Materials Science, Multidisciplinary)国際核融合材料照射施設(IFMIF)は核融合炉用材料開発のための加速器ベースの強力中性子源である。施設には2台の加速器があり、それぞれ最大40MeV/125mAの重陽子ビームを発生する。過去に350MHzにおける7MeV/100mAの陽子加速に成功した例はあるものの、IFMIF仕様の175MHz重陽子加速を実証することが重要であり、次期フェーズの技術実証期間において基本性能を実証する予定である。特に重要な設計パラメータである加速器間のビーム受け渡しエネルギーや高周波源特性等はプロトタイプ用に最適化する必要がある。このようなプロトタイプ設計に必要な基本要素技術(イオン源,FQへのビーム整合,高周波システム要素等)について現在、実施中の試験について目標と現状を述べるとともに、日本から提案中のプロトタイプの概念構成を示す。
柴田 大受; 菊地 孝行; 宮本 智司*; 小倉 一知*; 石垣 嘉信*
FAPIG, (161), p.3 - 7, 2002/07
I-I型材料照射試験用設備は、我が国初の高温ガス炉である高温工学試験研究炉(HTTR)で用いられる最初の照射試験設備である。本設備は316FR鋼の標準試験片の照射下クリープ試験のために開発されたものであり、機器単体の機能試験及び全体組立後の機能試験を経て開発は完了している。本論文は、2001年10月にフランス パリにて開催されたOECD NEA国際会議(The Second Information Exchange Meeting on Basic Studies in the Field of High Temperature Engineering)で発表した本設備の開発状況についてのレポートを和訳して紹介するものである。
大井川 宏之
日本物理学会誌, 56(10), p.749 - 754, 2001/11
原研では長寿命放射性廃棄物の削減を目指した核変換技術の研究開発を行ってきた。大強度陽子加速器プロジェクトにおいては、核変換技術の中心的な役割を担う加速器駆動未臨界システム(ADS)の技術開発を行う。核変換実験施設は、(1)核燃料を用いるが陽子ビーム出力は10W以下である「核変換物理実験施設」と、(2)200kW陽子ビームを用いて鉛・ビスマス溶融合金ターゲットにかかわる工学的な実験を行う「ADSターゲット試験施設」という二つの実験施設によって構成される。施設の概要、実験プログラム,施設建設に向けた取組状況,将来計画等について解説する。
佐々 敏信; 菊地 賢司; 大井川 宏之; 池田 裕二郎
JAERI-Conf 2001-002, p.1163 - 1174, 2001/03
原研-高エネルギー加速器研究機構の大強度陽子加速器に関する統合計画で、鉛・ビスマス核破砕ターゲットを用いた実験施設の建設を提案している。この施設は加速器駆動システム(ADS)開発のための基礎的な物理及び工学的課題の研究を目的とし、600MeV-0.3mA(200kW)の陽子ビームが供給される。本施設は、ADSのビーム窓や燃料被覆管、ターゲット/ブランケット構造材の照射データの蓄積を第一目的としている。特にシステムの運転温度での、陽子・中性子照射場における材料・鉛・ビスマスとの共存性に関する実験データが重要となる。ターゲットはさまざまな材料を照射できるように設計されており、200kWの陽子ビームを用いて、10DPA/年を越える照射を行うことができる。ターゲットから放出される中性子のスペクトルは硬いため、原子炉や核融合炉のための照射を行うこともできる。ターゲットシステムに関する核熱的特性及び現状の施設設計について発表する。
Ehrlich, K.*; Bloom, E. E.*; 近藤 達男
Journal of Nuclear Materials, 283-287(1), p.79 - 88, 2000/12
被引用回数:86 パーセンタイル:97.79(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉材料開発20年を経た時点で実験炉,実証炉の段階に合わせた材料開発のあり方を国際ワークショップ(平成10年10月、デンマーク)で論じた結果を踏まえてまとめたものである。第1章では核融合開発における材料研究の意義と役割、第2章では材料に要求される課題の解決と開発目標、第3章は開発上の問題点と実現性の考察、第4章では具体的な候補材料についての開発戦略とそれらの評価,選択、第5章は開発の鍵をにぎる強力中性子源施設の建設実現の戦略と材料開発の整合、第6章はこれらの活動の基盤となる国際協力の進め方、そして結論から成っている。本報告はICFRM-9の招待講演に指名されている。
核融合中性子工学研究室
JAERI-Tech 2000-052, 110 Pages, 2000/08
2000年から2002年までの国際核融合材料照射施設(IFMIF)要素技術確証期間(KEP)において実施されるタスクの実施計画書を作成、編集した。各タスクは、IFMIF国際チーム(欧,日,露,米)により実施される。KEPタスクとして、IFMIF国際チームはテストセル系で27件、ターゲット系で12件、加速器系で26件、設計統合で18件をこれまでに提起した。ロシアの本タスク実施計画書は、現時点では未完成なため本報計画書には掲載していない。KEP活動の進展に伴い、タスク項目と内容は、今後、追加または変更されうる。本タスク実施計画書に従い、KEPでの要素技術確証が実施される。その後、チェック&レビューを実施し、次の3年間の工学実証に移行し、建設に備える予定である。
照射管理課*
JNC TN9440 2000-005, 164 Pages, 2000/06
本報告書は、第34サイクルの照射試験終了に伴う運転実績、照射実績、第35サイクルの照射予測等の各種データについて関係者への周知、活用を図ることを目的にまとめたものである。第34サイクルの主な照射試験は以下のとおりである。・日仏交換照射(C4F)・太径燃料ピン照射試験(バンドル照射:C6D)・吸収ピン破損限界照射試験(AMIR-6)・「もんじゅ」被覆管材料等照射(CMIR-5)・実証炉及び大型炉用構造材料の材料強度基準策定への反映(SMIR)・スペクトル効果及び加速照射効果確認試験(UPR-1-5)・「常陽」サーベイランス照射条件の確認(SVIR)・大学連合からの受託照射(SVIR)また、第34サイクルにおける炉心燃料の最高燃焼度はPFD537の68,500MWd/t(要素平均)である。
照射管理課*
JNC TN9440 2000-002, 157 Pages, 2000/02
本報告書は、第33サイクルの照射試験終了に伴う運転実績、照射実績、第34サイクルの照射予測等の各種データについて関係者への周知、活用を図ることを目的にまとめたものである。第33サイクルの主な照射試験は以下のとおりである。・「もんじゅ」燃料ピン照射試験、改良オーステナイト被覆燃料ピン照射試験、太径燃料ピン照射試験、フェライト鋼被覆燃料照射試験、太径中空燃料ピン照射試験、炭・窒化物燃料照射試験(以上B9)・日仏交換照射(C4F)・太径燃料ピン照射試験(バンドル照射:C6D)・吸収ピン破損限界照射試験(AMIR-6)・「もんじゅ」被覆管材料等照射(CMIR-5)・炉心材料照射(CMIR-5-1)・大学連合からの受託照射(SMIR)・「もんじゅ」サーベイランスバックアップ試験(SMIR)・実証炉及び大型炉用構造材料の材料強度基準策定への反映(SMIR)・スペクトル効果及び加速照射効果確認試験(UPR-1-5)また、第33サイクルにおける炉心燃料の最高燃焼度はPFD516の64,300MWd/t(要素平均)である。
金正 倫計; 杉本 昌義; 関 正和; 小栗 英知; 奥村 義和
Review of Scientific Instruments, 71(2), p.963 - 965, 2000/02
被引用回数:1 パーセンタイル:20.04(Instruments & Instrumentation)国際核融合材料照射施設(IFMIF)用のイオン源の設計検討を行った。今回設計したイオン源の特徴は、(1)ビーム引き出し部の電子温度を下げるための磁気フィルタを設置、(2)カスプ磁場領域の最弱磁場強度部分にフィラメントを設置、(3)マイクロ波入力可能なフランジ形状等である。ビーム引き出し部に磁気フィルタを設置することにより、引き出し部の電子温度が下がり、重水重分子イオンの生成率が小さくなるので、重陽子ビーム強度を大きくすることができる。また、カスプ磁場領域の低磁場部分にフィラメントを設置することにより、フィラメントの局部的な加熱が減少し、フィラメントの長寿命化が期待できる。さらに、マイクロ波放電も可能な構造であるので、1つのイオン源で2種類の違ったプラズマ生成法で、ビームの引き出しが可能となる。今回、イオン源本体とビーム引き出し系の形状について設計検討を行ったので報告を行う。
水田 俊治; 鵜飼 重治; 上平 明弘
JNC TN9400 99-082, 60 Pages, 1999/10
FFTF/MOTAで照射された内圧封入型クリープ試験片について、照射材料試験室で被覆管部分の照射後密度測定を実施して、スエリングひずみとクリープひずみを精度良く分離することにより、照射クリープ係数を算出した。その結果、照射量依存項の係数(B0)とスエリング依存項の係数(D)は、PNC316鋼、15Cr-20Ni鋼及び14Cr-25Ni鋼で統一して表すことができ、照射中の熱クリープひずみ係数はそれぞれの鋼について各々策定した。得られた成果は以下のとおりである。(1)応力の効果によるスエリングは405605の温度範囲で認められ、応力レベルの高い方がスエリングは増加傾向にあることがわかった。(2)PNC316鋼と15Cr-20Ni鋼について算出した照射クリープ係数の値は、20%CW316S.S.,CW316Ti及びCW15-15Tiについて求められた海外報告値と同程度の範囲にあることがわかった。(3)FFTF/MOTA材料照射試験で求め礁射クリープ係数を用いて、燃料ピンのクリープひずみを適切に表すことができた。
杉本 昌義
Proc. of the 20th Linear Accelerator Meeting in Japan, 0, p.97 - 99, 1995/00
IEA/FPCCの勧告に基き、国際協力により国際核融合材料照射施設(IFMIF)の概念設計活動(CDA)が平成7年2月から2年間の予定で開催された。参加国は日・米・欧州・ロシアで議長国を日本が努める。施設の核となるのはd-Li反応を用いた強力中性子源であり、必要とされる重陽子加速器は総電流250mAを連続波でビーム加速できるもので、出力エネルギーは30、35、40MeVを選択可能、安定度は1%以内、稼動率70%以上である。現在、1台当り125mAのリニアックを2台並列につくりそれらを合わせて所定の電流を得るような概念をベースに種々の検討が進行中である。
実験炉部照射課*
PNC TN9360 93-002, 116 Pages, 1993/11
本報告書は、第25サイクルの照射試験終了に伴い運転実績、照射実績、26サイクル照射予測等の各種データについて関係者への周知、活用を図ることを目的にまとめたものである。なお、25サイクルでのおもな照射試験は以下のとおりである。・FFDL炉内試験(II)(F3B)・改良オーステナイト被覆燃料ピン照射、太径燃料ピン照射、日米共研フェライト鋼被覆燃料照射、「もんじゅ」燃料ピン照射、軸非均質燃料照射、高Am-241燃料照射(B8)・日仏交換照射(C4F) ・太径燃料ピン照射(C6D)・制御棒設計基準策定(AMIR-6)・燃料被覆管材の開発(CMIR-4)・大学連合からの受託照射(CMIR、SMIR)・「もんじゅ」サーベイランスバックアップ試験(SMIR)また、25サイクルでの炉心燃料最高燃焼度(ピン最高)はPFD330の69,200(MWd/t)であり、MK-IIでの炉心燃料最高燃焼度(ピン最高)はPFD334の70,600(MWd/t)である。
実験炉部照射課*
PNC TN9360 93-001, 120 Pages, 1993/06
本報告書は、第24サイクル照射試験終了に伴い運転実績、照射実績、25サイクル照射予測等の各種データについて関係者への周知、活用を図ることを目的にまとめたものである。尚、24サイクルでのおもな照射試験は以下の通りである。・太径燃料ピン照射(C6D)・日仏交換照射(C4F)・「もんじゅ」サーベイランスバックアップ試験(SMIR)・B4C-ナトリウムボンド制御棒照射(AMIR-5)・大学連合からの受託照射(CMIR,SMIR)・燃料被覆管材の開発(CMIR-4)・燃料溶融限界試験 その2(B5D-2)又、24サイクルでの炉心燃料最高燃焼度(ピン最高)はPFD334の70,600(MWd/t)であり、MK-IIでの最高燃焼度(ピン最高)もPFD334の70,600(MWd/t)である。
近藤 達男; D.G.Doran*; K.Ehrlich*; F.W.Wiffen*
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.100 - 107, 1992/00
IEAの国際協力活動のもとで日・米・欧が協力して進めて来た核融合炉材料の開発のための14MeV強力中性子源の機種選定、照射場適合性評価などの検討状況を紹介し、その建設に向けての展望を述べる。とくに、現在の技術水準をもとに最も現実的でかつ適合性が高いと考えられる重陽子と液体リチウムターゲットの反応によって起こるストリッピング中性子を利用する方式に焦点をあて、その中で最も実現性の高いESNITの技術検討の状況を報告する。一方、このd-Liストリッピング方式の問題点についても触れ、とくにエネルギーピークの高エネルギー側のスソ野(Tail)がもたらす可能性のある実験上のノイズに対しての検討状況およびこれに対する代替機種として三重陽子を加速して軽水に入射させる方式についてもその可能性を論ずる。これらを総合し、国際協力による建設の戦略として段階的な開発を提案する。